『タッチ』初日&長澤まさみ舞台挨拶@シャンテ・シネ3

9時30分頃現地着。行列まったく無しですぐ入れた。
チケットにA-16と書いてあったが、指定席の前に自由席があるはずだから
最前というわけではないだろうと思っていたら、実際は最前だった。ただし一番端。
舞台に上がるための階段が目の前にあり、それだけでちょっと緊張してしまう。
客席には若い男の子の姿が目立った。秋葉のアイドルイベントでよく見かける人も
ちらほらとはいたが、全体にヲタ臭は薄め。と言っても、女性客は非常に少ない。
封切日の初回だから予告はなしかと思ったが、結構たくさん見せられた。
観に行く気にならない予告編ばかりだったが、ゴダールの新作は面白そうだった。
本編の前に5分ほどの短編アニメが上映されたが、よくわからん内容。
本編が始まるとすぐ、最前列の右端というポジションの不利を思い知らされる。
視野角が斜め過ぎてスクリーンに写る映像がまともに見えないのである。
大して面白い映画でないことが最初の10分ぐらいでわかったのでイラつかずに済んだのは、
不幸中の幸いだった。
話題のキスシーンは結構早めに出てきた。唇が軽く触れるだけのきれいなキスだった。
1時間ほどしたところで、館内に突然サイレンが鳴った。続いて、
「火事です! 落ち着いて避難してください」という録音された場内アナウンスが繰り返し流れた。
上映が中断され、出口付近に並ぶことになった。結局、警報装置の誤作動と判り、
席に戻って再び上映開始。こういうのも初めての経験だったが、お客さんがみんな
慌てず騒がず落ち着いて大人しく行動していたのが印象的だった。
上映再開後の後半は、結構いい展開になり、そこそこ面白かった。
観終わっての感想は、
長澤まさみは一応かわいく撮れている。しかし演技には特に観るべきものがない。
斉藤慶太・祥太兄弟の演技は可もなく不可もなし。ただ、2人とも笑顔がかわいいので、
長谷部優ちゃんが慶太くんに惹かれるのも無理なく納得できる。
・ボクシング部のマネージャー役で安藤希が出ていたのは嬉しかった。
・演技に関しては、脇役のRIKIYAや平塚真介が良かった。
・恋愛映画としても青春映画としてもかなり貧弱だが、野球関係のシーンが
割とよく出来ていて、後味も悪くないので、星3つ☆☆☆ というところ。


終演後すぐ舞台挨拶が始まった。司会は日本テレビ山本舞衣子アナウンサー。
目の前の階段から舞台に上がって行くとき、私は係員に脚を引っ込めるよう注意された。
撮影録音禁止アナウンスに続いて、長澤まさみ犬童一心監督が登場。
私のすぐ横を長澤まさみが通っていく数秒間は緊張のピークであった。
まさみちゃんの衣装は・・・思い出せない(苦笑) ただ、真珠のネックレスと、
足の爪に濃いピンクか赤のペディキュアを塗ってたのだけ覚えている。
まさみちゃんはまず、「意外と若いお客さんが多いですね…」みたいなことを
言っていた。続くコメントの多くは雑誌やテレビで言ってるのと同内容だったが、
台本通りという感じではなく自分の言葉で語ろうとする姿勢は好感が持てた。
そのぶん話が解りにくくなる場面もあったが、無難に流すよりマシである。
キャッチャーとして達也のボールを受けるシーンはどうしてもボールが恐くて
やりにくかったというコメントだけは、私には初耳だった。
一方、犬童監督のトークは含蓄もありユーモアもあって面白かった。
私が一番感動したシーンが監督の一番観て欲しいシーンと同じだったのは、
ちょっと嬉しかった。つまりそれが長澤キャッチャーが達也の球を受けるシーンだったのだが、
「あれが南と達也が一番愛し合ってるシーン」という監督の言葉を聞いて、ふと
昔観た『バタアシ金魚』で筒井道隆高岡早紀がプールでケンカをする
素晴らしいシーンを思い出した。さすがにあれほどの感動はなかったが、
ボールを投げる・受け取るという単純な行為のシリアスな描写のなかに
2人の愛情と性欲をさりげなく昇華させる演出は見事だった。関係者の間には
「あの脚本でどうしてあそこまで激しい演出が必要なのか」という疑問の声も
あったそうだが、「あのシーンは必要だった」と言い切る犬童監督が正しいと思う。
キスシーンに関しては、「あのシーンを撮る日は、まさみちゃんがいつになく
ハイテンションだったんで、こういうシーンが好きなのかなと思ってたら、
違うんですね、緊張してたんですね」と言っていた。好きなのかもよ(笑)
最後に長澤まさみのコメントがあり、「非常に楽しみにしていた初日。
どう評価されるか不安な部分もあるが、新しい『タッチ』を受け入れてもらえれば嬉しい」
「観て良いと思った方は、10人に勧めてください」と言っていた。
それに続く犬童監督のラストコメントが、「10人に勧めてください」。イカス☆


最前の右端からだとほとんど横顔しか見えないのは残念だったが、それでも、
長澤まさみ特有の高級感あふれるかわいさは十分感じ取れた。
iPod nano絡みの急ぎ仕事の山で疲れた体にムチ打って観に来た甲斐はあった。
とはいえ、なんとはなしに、「ここまでかな」という気もした。
長澤まさみが女優としてここまでという意味ではもちろんない。
自分にとって長澤まさみをアイドル視するのはこの辺が限界か、という意味である。
出来ることなら、まさみちゃんとも2ショットポラを撮って終りにしたいが、
それはたぶん無理だから、今回の最前をもって有終の美ということにしよう。
2001年6月の衝撃の出会い以来、4年3ヶ月、思えばアッという間だった。
この十年間に私が推したアイドルの中で唯一人メジャーになった長澤まさみ
ありがとう、まあちゃん。あなたにはいい夢をたくさん見せてもらえました。
これからも一歩一歩着実に、更に大きくなっていってください。ずっとかわいいままで。