安倍なつみの新曲「恋の花」を聴いて

予約していたCD1枚分のみを地元の新星堂で購入。聴いてみると、
日曜にハロモニで見た時より気持ちよく聴けた。アイドルちっくで安いセットや
無理に楽しそうに歌うなっちといったイタイもの無しで、
単純に音楽としてだけ聴くほうが気持ち良かったのは嬉しかった。
「恋の花」はなっちの歌よりもサウンド重視の作り。今回はたまたま
サウンドやメロディーが自分の好みだったので助かった。一方、
カップリングの「愛ひとひら」では、なっちの大人っぽい歌が楽しめる。
なっちの歌唱の一番の魅力は中音域での微妙な感情描写にあると思う。
ビブラートの使い方などの歌唱テクニックの部分で巧いのが一つ。
あと、なっちの歌声の中音域に漂うほど良い陰影感が、複雑な恋愛感情や
孤独感といった繊細さを要求される歌詞とうまく合うということもある。
課題は依然として高音域での不自然さだろう。
「私だけにくーださぁぃ」の「くーだ」のところの発声などいかにも苦しげで、
お世辞にも美しいとは言えない。高音部の改善が難しいのはわかるが、
なっちの場合、高音が良くなれば歌全体が飛躍的に良くなる可能性が大きいだけに、
期待を捨てて現状で諦めるわけにはいかない。その辺は次のアルバムを待とう。
とりあえずこの「恋の花/愛ひとひら」のシングルには95%納得であります。