「イノセント・ボイス」を観て

予告編で宮崎あおいちゃんのナレーションを聞いた時は
絶対劇場で観ようと思った「イノセント・ボイス」。
しかし結局は、今頃DVDで観ることになった。
観てみたら、非常に良い映画であった。
たぶん僕にとっての今年の映画ベストワンはこの作品になるだろう。
ひと言でいうと、子供兵士の問題にフォーカスした反戦映画ということになるが、
映像の美しさや脚本および編集の巧みさといった高い制作スキルに
裏打ちされていることで、単なる反戦映画の域を超えた
優れた芸術作品としての感動を生み出すことが可能になっている。
実際、僕も感動した。特にチャバが政府軍への憎悪に駆られて銃を撃とうとして
結局撃てずに銃を捨てて走って逃げて行くシーンでは涙が噴き出た。
また、政府軍の徴兵を逃れるため子供たちが屋根の上に隠れている映像は
さりげなく鮮烈なイメージとして永く記憶に残りそうな気がする。
観た後で、これはやはり劇場で観たかったな、と後悔した。
後悔を繰り返さぬよう、「ただ、君を愛してる」は絶対に劇場で観よう。