宮崎あおい in 純情きらり

今日から時代は昭和15年に飛んだ。桜子は勇太朗(松澤傑)の学費を稼ぐため、
昼はマルセイユで女給として働き、夜は杏子(井川遥)らと共に内職に励む。
達彦(福士誠治)とは今も時々マルセイユで会っている。それは幸福な時間だ。
笛子(寺島しのぶ)は冬吾(西島秀俊)と幸せに暮らしている。
(役名も今日から有森笛子から杉笛子に変わった。)
達彦は母親のかね(戸田恵子)から両家の娘との縁談を迫られる。
「商売のために結婚して信用を付けろ」と露骨に迫るかねへの反発もあり、
また桜子にピアノを弾く時間を与えたい気持ちもあって、
達彦は桜子との結婚を本気で考え始める。桜子にもその思いを伝えるが、
味噌屋の女将としてやっていく自信のない桜子は躊躇する。
一方、達彦の行動を知ったキヨシ(井坂俊哉)は嫉妬と焦りで狂いだす。
そして今度はかねがキヨシのその焦りを利用し、自ら有森家に乗り込み、
桜子とキヨシとの縁談話を持ち込んだ。いかにもお為ごかしに・・・


すでに達彦に赤紙が来ることが予告されており、桜子と達彦が結婚できないことも
分かっているため、今日は基本的には明日以降への布石を見ている感じだった。
とはいえ、達彦の事実上のプロポーズに対して戸惑うあおいちゃんの微妙な表情、
「今は先のことは考えず、目の前の生活に専念したい」と漏らす桜子を見る杏子の視線、
かねのえげつないマキャベリストぶりなど、随所でいい演技が光っていた。
こういうディテールの良さも、このドラマの魅力の一つである。