会長の愚痴は日本人向けにあらず

SONYハワード・ストリンガー会長兼CEOが英国のフィナンシャルタイムス紙に
「社内改革が思うように進まない」などの愚痴をこぼしたという記事が
一昨日の夕刊フジに出ていた。FTの当該記事を読んでみると確かにグチっている。

"I would have liked to have gone after a lot of unprofitable businesses, particularly, and that would have involved a lot more headcount. But there is no enthusiasm for getting rid of any unprofitable businesses. Everyone is connected to something."

「社員全員が不採算事業に何らかの関係を持っていてそれを取り除く熱意がない」
と言っているようだが、これは普通に言い過ぎだろう。

"I think I went as far as I could go and still preserve the relationship with people that I have to work with and who have to drive the change in this company," he said. Some executives had fought against any redundancies, he said, adding: "Japanese society is more humanitarian than American society."

最後の一節はその通り。そうでなきゃ困るし。
このredundanciesはムダの事なのか部門間の業務の重複の事なのか識別できない。
おそらく後者だろう。まあ、これはなんとなく分かる。anyは誇張だろうけど。
low moraleという言い方で社内のやる気不足をボヤくストリンガー氏、
まだまだ言いたいことがたくさんあるような雰囲気を言外に漂わせていて不穏。
トップがこんなこと言ってて、ソニーは復活できるのだろうか。
日産が復活したんだからソニーが復活しないはずはないが、
それでもちょっと心配になる。
ソニー好きの出井嫌いである私は、例えばクオリアの実質中止には大賛成だが、
有機ELイチ推し路線などは基本的には間違ってなかったのではないかと思う。
なんと言っても有機ELが一番画面が鮮やかできれいなのだから。(素人考え)
例の「ソフトとハードの融合」にしても、方向としては正しかった(そして今も正しい)はずなので、
なんとかソニーらしくすごいソフトとすごいハードを融合させてみせて欲しい。
それまで私はiPodを買わずに待っています。miniは買っちゃったけど。